青春
篠田桃紅さん、御年104歳。
現役の書家として、創作活動を続けていらっしゃいます。
「人がいれば寂しくないなんてことはありえない」
「人間っていうのは苦しむ器」
「自分の生き方は自分にしか通用しない」
テレビのインタビューに応じる凛とした御姿と、
しなやかで力に満ちた言葉の数々に触れて、
ある詩の一節が思い出されました。※
青春とは人生のある期間を言うのではなく
心の様相を言うのだ
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱
怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心
こういう様相を青春というのだ
歳を重ねただけで人は老いない
理想を失う時に初めて老いがくる
篠田さんの夢は、ゴビ砂漠のようなところに行って、一本の筆で一本の線を引き続けることだそうです。
死んだあとも引き続けたい。そんな筆は無いけれど。
それだけ自分にとって「線」は大事なもの。
死後にも連なる、一途で壮大な夢。
玄冬、よりも、青春、という言葉がお似合いの方だと思いました。
※サムエル・ウルマン「青春」(岡田義夫訳)